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食物実技講習会

第23回食物実技講習会より

原木乾しいたけ 日本産・原木乾しいたけをすすめる会 顧問 小川 武廣

生鮮きのこと乾しいたけ

スーパーなど食品売場には年中いろいろなきのこが並んでいます。生しいたけ、えのきたけ、ぶなしめじ、まいたけ、なめこ、最近は、えりんぎ、はたけしめじなどの新顔も登場しています。 これらは、いずれも生鮮きのこですが、野菜や肉類とはまた違った特有の風味があり、それに自然、健康のイメージがある食品として消費者の皆さんに高く評価されているのでしょう。 しかし、このように日常食品化したのは意外に新しく、もっとも古い生しいたけで四十年、次いでなめこ、えのきたけ、その後、ひらたけが続き、まいたけ、ぶなしめじは二十年も経っていません。 それに比べると乾しいたけの食の歴史は桁違いに古く千年は超えます。中国では、さらにもっと以前から重宝されていました。今から八百年近く前の鎌倉時代に書かれた典座教訓(道元著)に海を越え中国に渡った日本産乾しいたけの逸話が幾つか取りあげられています。

しいたけはもとより、市中に出回っている生鮮きのこの殆どは国内に自生しているというのに、どうして乾しいたけだけがこのように昔から重宝され食べ続けられたのでしょう。 理由は他でもありません。生鮮きのこに比べ、うま味、香り、歯ざわりなどの風味が格段に優れているからです。それは生しいたけと比べていただくとわかりますが、香りは勿論のこと、うま味の深さが違います。フランス料理と並び美味しさにおいて最高の料理といわれる中国料理では乾しいたけしか使われていないのです。 西洋で食用きのこの王様はポルチーニ(やまどりだけ)ですが、東洋では乾しいたけを挙げるべきでしょう。

原木栽培と菌床栽培

しいたけの栽培は約二十年前までは我が国をはじめ中国もすべて原木栽培でした。 国産乾し異竹は現在も原木栽培を頑なまでに拘り続けていますが、それは消費者の皆さんに乾しいたけの本当の風味を味わって頂きたいことと食品の安全性について心配のない自然栽培だからです。 原木栽培の方法はクヌギやコナラの樹木を飽き、紅葉の頃、伐採し、暫く乾燥させて一m位の長さに玉切りします。これを椎茸原木と言いますが、翌春にこの原木にしいたけ菌を植え、森林内に伏込みます。森林内で、しいたけ菌は自然の精気と木漏れ日を受けて一年半から二ヶ年もの長い年月をかけ原木内に菌糸を伸ばし榾木となります。これで気温が10℃から20℃になると、しいたけが発生します。 以上でおわかりのように、原木栽培は全くの無農薬、無添加の自然栽培です。 ところが、国内に入ってくる中国産の乾しいたけは原木栽培は僅かで、大半が菌床栽培です。その方法はオガ粉や綿がら、とうもろこしなどにフスマ、砂糖などの栄養剤を加え石膏で固めた培地に植菌されています。この菌床栽培は僅か100日から120日するとしいたけが発生します。原木栽培に比べて極めて人工度の高い促成栽培といっていいでしょう。

乾しいたけの種類と選び方

乾しいたけは傘の肉が厚く縁が巻き込んだ「どんこ」と仮名の肉が薄く縁の巻き込みの浅い「こうしん」に分けられます。 選び方は乾燥がしっかりしていて傘の表面は茶褐色でツヤがあり、傘の裏が明るい淡黄色をしているのが良品です。また、国産乾しいたけには「日本産・原木乾しいたけ」のシンボルマークが貼られていますので是非、おすすめいたします。


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